今回は中央本線の長坂駅です。
南アルプスを望む風光明媚な長坂駅を画像とともに紹介します。
長坂駅は中央本線の駅です。
当駅は標高740mの急勾配区間に位置しており、駅も小淵沢方面に向けて上り勾配になっています。駅構造は相対式2面2線のホームと駅舎をもつ出口が1ヶ所あります。駅舎にはかつて窓口がありましたが、2017年をもって無人駅となりました。
駅自体が傾斜面に位置しているため、崖下にあるホームと高台にある駅舎は階段で結ばれています。ホーム西側に視界が開けているため、北岳をはじめとする南アルプスの山々を見渡せる眺望のいい駅です。各ホーム中ほどには簡易的な待合室が設置されています。
長坂駅は中央本線開通後に新駅としての1918年に設置されました。
駅周辺は旧長坂町(現在は北杜市の一部)の中心地のため、かつてはみどりの窓口も設置され一部の特急列車も停車する駅でしたが、2017年をもって廃止されています。
また、開業当時はスイッチバック構造を持つ駅でした。現在の駅舎および駅前広場の位置にホームがあり、旅客のほか貨物の取り扱いも行っていました。1971年に現在の本線上のホームが設置され、貨物扱いが終了する1972年にスイッチバック構造の旧ホームは廃止されました。なお、駅前は往時の姿を留めていませんが、小淵沢寄りの上下線間にある引き上げ線は現在でも残されています。
長坂駅の西側には清春と呼ばれる地域があり南アルプスや富士山を望む風光明媚なエリア。のどかな農村地帯に素朴なミュージアムや資料館が点在しています。
特におススメは清春芸術村。
清春小学校の廃校跡に造られた美術館です。園内には安藤忠雄設計の光の美術館のほか谷口吉生、藤森照信など名だたる建築家の建物が点在しており見応えがあります。また、春には大正時代に植えられた約30本ソメイヨシノが花を咲かせる桜の名所としても知られています。
長坂駅から清春エリアまでは北杜市民バスが出ていますが、1日往復3本程度と本数はかなり少なめ。駅から徒歩30分程度なので、起伏がありますが天候が良ければ歩けないこともないです。
長坂駅のスタンプは駅窓口に設置されています。
中央に蝶々がデザインされたスタンプで、「名水と国蝶オオムラサキ JR長坂駅」と書かれています。長坂駅のある北杜市長坂町はオオムラサキの一大生息地としても知られ、オオムラサキセンターと呼ばれる生態観察施設もあります。また、武田信玄の伝説が残る三分一湧水は日本百名水に選ばれています。残念ながら、どちらの名所も長坂駅が最寄り駅ではありません。
路線 :JR東日本 中央本線
住所 :山梨県北杜市長坂町長坂上条
開業日:1918年12月11日
訪問日:2015年4月2日