都下最大級の花菖蒲が咲く、吹上しょうぶ公園(東京都青梅市)

吹上しょうぶ公園の花菖蒲の画像

吹上しょうぶ公園は東京都青梅市にある谷戸地の公園です。毎年6月頃に開催される吹上しょうぶまつりでは、250品種以上の花菖蒲を鑑賞することができます。

関東地方では毎年6月に花菖蒲が見頃を迎えます。

東京では江戸時代から続く葛飾区の堀切菖蒲園が有名ですが、もうひとつの東京・多摩エリアにも花菖蒲の名所があります。それは東京都青梅市にある吹上しょうぶ公園で、初夏には250種以上10万株が咲きます。規模としては東京都内で最大規ではないでしょうか。

最寄駅はJR青梅線の東青梅駅。実質的な終点・青梅駅のひとつ手前の駅です。

中央線から青梅線に直通する列車に乗れば、新宿駅からの所要時間は乗換えなしで1時間ほど。意外と近いです。

住宅街を15分ほど歩くので、自信がない方は一つ手前の河辺駅から路線バスも出てます。

梅77甲系統に乗って「吹上しょうぶ公園入口」バス停で降りれば公園はすぐ目の前。バスは1時間に2本程度走っています。

ちなみに青梅市には都心でおなじみの都営バスが走っています。基本的には23区を拠点とする都営バスですが、青梅市に唯一支所があって、青梅市周辺に10系統以上の路線があるようです。

吹上しょうぶ公園は谷戸地を保全するために設けられた公園です。

里山が迫る自然豊かな環境は東京とはいえ多摩ならではのロケーション。山に囲まれた平地部分に花菖蒲が植えられています。都市部では川沿いなどの低湿地帯に植えられることが多いので、森に囲まれた静かな環境で花菖蒲を鑑賞できるのが、この場所の特徴と言えるのではないでしょうか。

花菖蒲の咲く5月末から6月末までの約1ヶ月間は「吹上しょうぶまつり」が開催されます。

期間中は訪れる観光客も多く、混雑するみたいです。普段は無料で開放されてるところ、期間中のみ入園料が必要ですが、金額は200円と良心的。園内マップや花菖蒲の豆知識が付いたパンフレットをもらうことができます。

園内は谷戸の地形に沿って奥に細長く続いています。

面積は2.1ヘクタール。園内全体が見渡せるくらいの広さでちょうどいい感じ。森に囲まれているので、野鳥やカエルの鳴き声が聞こえてきます。

様々な色をした花菖蒲が咲き誇る光景は圧巻。

園内には木造の橋が架けられていて、色々な角度から鑑賞することができます。

250品種以上の花菖蒲が植えられていて、品種や系統によって区分けされています。同じ花菖蒲とはいえ、それぞれの品種で開花する時期が異なるようで、7パターンほどあるようです。

花菖蒲は開催期間の6月中に見ごろを迎えますが、すべての品種の花を1度に見ることは叶いません。開花の早い「早生」の品種は見ごろが過ぎてしまったり、「晩生」の品種がまだ咲いていなかったりと多少のズレはあるようです。

パンフレットには満開予想カレンダーも付いていました。

6月1週目と2週目の週末に園内で様々なイベントが催されるとのことだったので、その2週間あたりが平均的な見ごろと考えてもいいかもしれません。少し混むかもですが…

花菖蒲は江戸時代を中心に観賞用に育成され、いくつかの系統と多様な品種が存在します。

系統は江戸系、伊勢系、肥後系、長井系の4つ。庭植向きや屋内鑑賞向きなどそれぞれに特徴があるようで、系統ごとに数多の品種が生まれています。なかなか奥の深い世界です。

花も淡い色のものから、やまと絵に描かれそうな濃い色のものまであります。

私は雨上がりの週末に訪れましたが、晴天の日など天候によっても花の雰囲気も変わりそうですし、また訪れたくなるような場所でした。公園は秋には彼岸花も咲くそうですよ。

吹上しょうぶ園と併せて行きたい名所

塩船観音寺、天寧寺、青梅市花木園、青梅鉄道公園、昭和レトロ商品博物館、昭和幻燈館、青梅宿津雲邸


入園料 :無料 (期間中のみ有料)
アクセス:JR青梅線東青梅駅より徒歩15分
     JR青梅線河辺駅より都営バス「梅77甲」で約10分