JR鶴見線 鶴見駅を訪ねる~川崎臨港工業地帯への起点駅~

鶴見線205系

横浜市鶴見区にある鶴見駅は鶴見線の駅です。京浜工業地帯に路線を伸ばす鶴見線は本線のほかに2つの支線を持ち、すべて当駅を起点に発着。京浜東北線とは独立した頭端式ホームに私鉄時代の面影が残ります。

JR東日本 鶴見線 鶴見駅


鶴見駅は京浜東北線と鶴見線の接続駅です。

鶴見線は当駅を基点に、東京湾沿いの京浜工業地帯を結ぶ短い路線。

扇町駅までを結ぶ本線のほか、海芝浦支線と大川支線という2本の支線もあります。海芝浦支線は途中の浅野駅、大川支線は武蔵白石駅から分岐しています。支線を含めてほぼすべての列車が当駅を起点に運転しています。

鶴見線は3・4番線から発着します。

京浜東北線は地上ホームですが、鶴見線のホームは2階改札階にあります。西口側の駅舎と一体化したような高架ホームは、終着駅の雰囲気漂う頭端式2面2線の構造です。

2017年時点の鶴見駅発着時刻表 (2017)

列車は主に手前側3番線から発着しますが、ラッシュ時には反対側の4番線も使用。頭端式ホームのため終端部で両ホームは繋がっているほか、扇町寄りには線路の下をくぐる連絡通路も設置されています。

鶴見線は京浜工業地帯への通勤輸送に特化しているため、時間帯によって列車本数に大きな違いがあります。データイムは毎時3本なのに対して、朝の7時・8時台は毎時11本もの高頻度で運転されています。

鶴見線は短い路線のわりに行先の種類が多いのが特徴。

本線の終点である扇町駅まで走破する列車は少なく、途中駅の弁天島・武蔵白石・浜川崎止まりが設定されています。そこに支線に直通する海芝浦と大川行きが加わり、複雑な時刻表を作り上げています。

出発を待つ海芝浦行き列車 (2017)

もともと鶴見線は鶴見臨港鉄道という私鉄路線でした。

この鉄道は京浜工業地帯の貨物輸送を目的として1926年に開業。1930年に鶴見駅まで延伸すると同時に旅客営業も開始しました。戦時中の1943年に国有化され、鶴見線となります。

最近まで鶴見線の鶴見駅には中間改札が設けられていて、京浜東北線と乗り換える際にも自動改札機を通る構造になっていました。これは、無人駅が多い鶴見線の乗車管理を起点である鶴見駅に集約することが目的でしたが、2022年に鶴見線各駅自動券売機の廃止と同時に中間改札も廃止となりました。


 

鶴見駅の情報

路線 :JR鶴見線、京浜東北線
住所 :神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央1丁目
開業日:1930年10月28日(現:鶴見線鶴見駅)
訪問日:2017年7月19日

    ※写真はすべて訪問時に撮影したものです