リゾートやまどりはJR東日本の観光列車です。
2011年7月にデビューしたジョイフルトレインで,高崎支社に所属しています。
そのため、主に群馬県を中心とした臨時快速列車として運転しています。季節やイベントに合わせて様々な路線やエリアに乗り入れ、時には東京神奈川や千葉エリアに顔を出すこともあります。



リゾートやまどり号は行楽シーズンの休日に臨時快速列車として運転されています。
近年は「四万温泉やまどり号」を中心に運転しています。
埼玉県大宮駅を起点に、高崎線を経由して吾妻線の中之条駅を結びます。沿線には伊香保温泉や小野上温泉、四万温泉など上州の名湯が点在しており、群馬県各地の温泉旅行に最適な列車です。
リゾートやまどりの車両は485系の改造車、観光列車らしい社内設備があります。
車内は特急列車に勝るとも劣らないスペックで、全車両が広々としたシートピッチと2+1列の座席配置。1号車と6号車の運転席後方にはソファ付きの展望スペースも設置されているほか、車端部にもソファ付きのフリースペースが設けられています。

リゾートやまどりは基本的に全車指定制の臨時快速列車として運転しています。
乗車時には通常のきっぷのほかに指定席券の購入が必要です。
JR東日本の指定席券料金は1枚あたり530円。指定席券は運転日の1か月前の午前10時から発売です。JR東日本の予約サイト「えきねっと」や駅の指定席券売機で購入することができます。

やまどり号は時期やイベントによって異なる区間を運転します。
例年の運転スケジュールと列車名,運転区間や停車駅のほか、車両についても詳しく紹介します。
2020年の運行情報
シーズンごとに異なる区間を運転します。
2020年は6月までの運行ダイヤが発表されています。
【下り方面】中之条行き
4月:4/18(土)・4/25(土)
5月:5/16(土)・5/23(土)・5/30(土)
6月:6/6(土)・6/13(土)・6/20(土)・6/27(土)
【上り方面】大宮行き
4月:4/19(日)・4/26(日)
5月:5/17(日)・5/24(日)・5/31(日)
6月:6/7(日)・6/14(日)・6/21(日)・6/28(日)
ゴールデンウィークを除く休日に運転します。
下り方面は土曜日に、上り方面は日曜日に運転されます。以前は1日で往復していましたが、吾妻線沿線の宿泊利用を見越して変更されました。
四万温泉やまどり号

【四万温泉やまどり号】停車駅
大宮、北本、鴻巣、熊谷、深谷、本庄、高崎、新前橋、渋川、小野上温泉、中之条駅
四万温泉やまどり号は、行楽シーズンの土日祝日を中心に毎年運転されています。
高崎線、上越線、吾妻線と比較的長距離を走行する列車です。高崎線内は主要駅のみ停車し、高崎駅までを1時間10分ほどで結びます。新前橋駅で両毛線、渋川駅で上越線と分岐し、吾妻線内は小野上温泉駅と終点・中之条駅に停車します。
以前はリゾートやまどり号としてその先の長野原草津口駅まで運転していましたが、近年は中之条駅止まりとなっています。


【やまどりもぐら号】停車駅
水上、湯檜曽、土合(見学停車)、越後湯沢駅
【やまどりループ号】停車駅
越後湯沢、土合(見学停車)、湯檜曽、水上駅
毎年夏休み期間の8月に運転される臨時快速列車です。
上越線の水上駅と越後湯沢駅間を結んでいます。同じ上越線内を往復する列車ですが、上下線で列車名が異なるところが特徴です。この区間は群馬県と新潟県の県境に位置し、標高1,997mの谷川岳をはじめとする三国山脈を越えるルート。下り線は長大な山岳トンネル、上り線ではループ線という日本の鉄道路線の中で珍しい区間を楽しむことのできる列車です。

やまどりもぐら号は越後湯沢駅行きとして運転します。
区間のほとんどが山岳地帯を抜けるトンネルになっており、途中駅の湯檜曽と土合駅はトンネル内にホームがある珍しい駅です。日本一のモグラ駅と呼ばれている土合駅では停車時間があり、地下70mにあるホームを見学することができます。トンネル内を走行するため車窓は期待できませんが、土合駅を観光できるので気になる方にはオススメです。
やまどりループ号は水上行きとして運転します。
上り線は下り線ルートよりも前に敷設されたため、地上を走る区間も多く、標高差のある2カ所にはループ線があります。土合駅では停車時間があり、ホームや駅舎の見学をすることができます。
伊豆いで湯やまどり号

【いで湯やまどり号】停車駅
高崎、本庄、深谷、熊谷、鴻巣、北本、桶川、上尾、大宮、横浜、小田原、湯河原、熱海駅
2016年頃まで不定期で運転されていた臨時快速列車です。
温泉地で有名な熱海・湯河原方面へのアクセスを担い、高崎駅を起点に静岡県の熱海駅まで1都4県を跨ぐ長距離運転をしていました。停車駅は高崎線内大宮駅までの主要駅と、東海道本線は横浜、小田原、湯河原、終点の熱海駅。大宮〜横浜駅まではノンストップで走行していました。



この列車の特徴は、上野東京ラインのように都心部を通過せず、普段は旅客運転のない武蔵野貨物線を走行するところです。ルートは大宮駅から先、武蔵野貨物線の大宮支線を使用して武蔵野線へ入ります。武蔵野線の終点・府中本町駅から先は、再び武蔵野貨物線を通って,鶴見駅付近で東海道本線に合流します。
小田原〜熱海駅間では車窓から相模湾を眺めることのできます。やまどり号は基本的に海のない群馬県中心の運転のため、車窓から海を見ることのできる貴重な列車でした。海を眺めるのであれば、座席はC席がオススメです。
新春初詣やまどり号

【新春初詣やまどり号】停車駅
高崎、本庄、深谷、熊谷、鴻巣、北本、桶川、上尾、大宮、立川、八王子、高尾駅
正月期間に運転される臨時快速列車です。
初詣に人気の高尾山薬王院までのアクセスを担い、高崎駅から武蔵野線を経由して中央本線の高尾駅までを結んでいます。停車駅は高崎線内大宮駅までの主要駅と、中央本線の立川、八王子、終点の高尾駅です。大宮〜立川駅間はノンストップで走行します。
大宮駅から先は,武蔵野貨物線の大宮支線を通って武蔵野線に乗り入れます。西国分寺駅の手前で連絡線を通って中央本線に乗り入れます。毎日朝夕に大宮〜八王子駅間で運転されている「むさしの号」と同じルートです。

リゾートやまどり号には、専用の485系電車が使用されます。
以前より高崎支社に所属していたジョイフルトレインを改造して2011年7年にデビューしました。JR各社では旧式の車両を改造した観光列車が増えてきており、最近人気の食堂車こそないものの、広々とした座席と充実したフリースペースを備えています。




座席は全車両が3列シートと呼ばれる2+1列の配列です。
一般的には通路を挟んで2列ずつ座席を配置することが多ので、3列シート贅沢な造り。
1席あたりの幅が広く、座り心地も良好です。


車端部の1号車と6号車には展望スペースが付いています。
ロングシートが配置され誰でも利用することができます。
また、一部の臨時列車では展望スペースでイベントを行う場合もあります。
武蔵野貨物線などトンネルの多い区間では先頭車両はブラインドが閉められてしまう場合もありますが、最後部の車両は展望が可能です。
