例年7月に新宿から臨時列車「烏山山あげ祭号」が運転されています。
山あげ祭とは、栃木県にある那須烏山市にて毎年7月に行われる伝統祭礼です。2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあって注目が集まっています。
この記事では宇都宮線を走る「烏山山あげ祭号」について、走行ルートや運行日、使用車両などの基本情報を紹介しています。
宇都宮駅に停車中の烏山山あげ祭号
1. 烏山山あげ祭の開催日に運行
2. 新宿駅から宇都宮線宝積寺駅間を運転
3. 全車指定制で座席指定券の購入が必要
4. 青春18きっぷでも乗車可能(要指定席券)
快速烏山山あげ祭号はJR東日本の臨時列車のひとつ。
その名の通り那須烏山市で行われる「烏山山あげ祭」の開催に合わせ、例年7月最終土日に運転しています。
東京方面からの観光輸送を目的としているため、始発は新宿駅。大宮駅までは湘南新宿ラインと同じルートを辿り、その先は宇都宮線に乗り入れて栃木県の宝積寺駅を結びます。
車両は253系で運転されており、全席座席指定制。
あらかじめ座席指定券を購入しておく必要があります。特急ではなく快速列車のため、特急券は必要ありません。指定席券は特急券よりも安く、全区間乗車して520円です。
列車名になっている山あげ祭会場に行くためには、終点の宝積寺駅からJR烏山線に乗り換えます。
会場最寄駅の烏山駅を結んでいるJR烏山線は非電化ローカル線のため、電車が乗り入れることが出来ないためです。宝積寺駅から終点の烏山駅までは30分ほどで到着します。
青春18きっぷでも乗車可能
夏休みといえば、青春18きっぷのシーズン。
1回あたり2,370円で全国のJR線普通列車が1日乗り放題になるきっぷで、春・夏・冬の長期休暇に合わせて発売されています。普通列車しか乗車はできませんが、座席指定券を別途購入すれば快速列車にも乗車することができます。
烏山山あげ祭号も快速扱いのため、18きっぷで乗車できます。
事前に座席指定料金(520円)を購入することで、普段は通勤車両しか走らない宇都宮線を特急車両で快適に移動できます。
新宿駅は5番ホームから発着
運転日
毎年7月最終土曜日、日曜日(山あげ祭の会期中)
烏山山あげ祭の開催日に合わせて運転されるため、運転日は毎年異なります。
お祭りは通常7月最終土曜、日曜日の2日間行われます。最新の情報は公式ホームページ等で必ずチェックしましょう。2019年は7月28日(土)と7月29日(日)の2日間で1往復ずつ運転されました。
列車の運転日や車両は毎年JR東日本のホームページで発表される「夏の増発列車のお知らせ」や、市販の時刻表の巻頭にて確認することができます。
運転区間
新宿から大宮までは湘南新宿ライン、大宮以北は宇都宮線を走行して宝積寺まで走ります。
停車駅は新宿、池袋、赤羽、浦和、大宮から先の宇都宮線内は久喜、小山、宇都宮の3駅にしか停車しません。同じ区間を走る湘南新宿ラインの快速や上野東京ライン経由の快速ラビットよりも停車駅はかなり少ないです。
運転車両
宇都宮駅に停車中の烏山山あげ祭号
山あげ祭号は253系6両で運転されています。
特急列車として運用されているグレードの高い車両です。
現在は東武日光線に乗り入れて東武日光駅を結ぶ特急『日光号』と,東武鬼怒川線に乗り入れて鬼怒川温泉駅を結ぶ特急『きぬがわ号』に使用されています。
もともとは成田空港へのアクセスを目的とした成田エクスプレスの専用車両として開発されましたが、2011年に日光方面の観光用特急として内外共にリニューアルしています。
E253系の車内 座席はオレンジかブルーで統一
6両編成すべてが指定席車で,グリーン車は付いていません。
新宿発の場合、先頭車が1号車いちばん後ろが6号車の順番です。
座席は進行方向左側からA、B、C、Dの順番で並んでいます。
残念ながら、車内販売の営業は行っていません。
特徴としては特急車両のなかでも座席幅(シートピッチ)が広く,1,100㎜あります。
通常の特急車両は座席幅が1,000㎜を下回ることが多いので、1人あたりのスペースが広く快適な車両と言えます。日光号には東武鉄道の特急車両「スペーシア」も使用されるため、東武車両の座席幅に合わせたものと考えられます。
チケット購入方法

快速列車の座席指定券の金額は通常期で530円です。
距離に応じて金額が変動する特急料金とは違い、全区間乗車しても金額は変わりません。臨時列車は人気が高く、満席になることも多いので予定が決まったら早めに座席指定券を購入をおススメします。
座席指定券は列車運転日の1ヶ月前10時から発売開始します。
全国のみどりの窓口や旅行会社、窓口に並ばなくてもJR東日本の駅であれば指定席券売機でも購入することができます。また、JR東日本のチケット予約サイト「えきねっと」でも購入可能。
WEB購入の場合は、事前にJR東日本の駅で受け取り(発券)する必要があります。