JR金沢駅 鼓門・もてなしドーム

城下町・金沢の表玄関口であるJR金沢駅は、アメリカの旅行雑誌で「世界で最も美しい駅14選」に日本で唯一選ばれています。メインの東口駅前広場にある鼓門・もてなしドームが駅の顔として利用者を迎えてくれます。

JR金沢駅 鼓門・もてなしドーム

金沢駅で来訪者を迎える鼓門・もてなしドーム

JR金沢駅は加賀10万石の城下町、金沢のメインエントランスです。

金沢駅は北陸新幹線の延伸開業を見越して、1980年代から駅の高架化や駅前広場再開発が行われています。特に兼六園などの観光名所や市街地に近い兼六園口(東口)は駅前全体が計画的に設計され、洗練された構造になっています。その中心的存在が鼓門ともてなしドーム。完成は2005年3月です。

鼓門(つづみもん)

金沢駅東広場の中央に建っている木造建築が鼓門。高さは約13mあります。

日本の伝統芸能である能楽などで使用される楽器「鼓」をモチーフにし、木材を使用することで歴史ある金沢の街を体現しています。モニュメントとしても存在感は十分ですが、もてなしドーム屋根の配水や雪受け、地下広場の排気口としても機能しています。

鼓門前は歩行者専用広場になっているので記念撮影をする人が多いです。夜間は日没から0時までライトアップも実施しているため、昼とはまた違った雰囲気を感じることができます。

もてなしドーム

もてなしドームは駅舎と隣接した大屋根建築。

金沢をはじめとする北陸地方は年間降雨量の多い地域としても知られています。駅利用者を風雨から守るために設計され、雨の日に傘を差し出すおもてなしの心を表現したことからこの名が付けられました。出入口のわずかな空間を除き、壁面もガラスで覆われているのでまさにドームという言葉がぴったり。

伝統を意識した鼓門とは対照的に、現代的なデザインに仕上がっています。

素材には骨組みがアルミ合金、天井や壁面には3,000枚以上のガラスが用いられてます。

トラス構造で組まれた骨組みは少し武骨な印象を受けますが、天井や壁面は緩やかな曲線がそれを中和しているように感じます。また、ガラス越しに自然光が射し込むため、ドーム内は明るい雰囲気。

このドーム内部は広場になっていて、駅舎入口からバス・タクシー乗り場、地下通路(北鉄金沢駅)方面という歩行者の導線がすべて集約されています。天候に左右されることなく駅前の移動を可能にした点が実に機能的。金沢観光をする際も1日券の購入からバスの乗車まですべてドーム内で完結します。

魅力的な駅前空間づくり

金沢駅はアメリカの旅行雑誌『Travel + Leisure』で「世界で最も美しい駅14選」に、そのほかにも「中部の駅百選」に選ばれていたりと、書籍をはじめとしたメディアでも時折取り上げられています。私自身も訪れた駅の中で5本の指に収まるほど好きな駅です。

その魅力は洗練された駅前空間にあるのではないでしょうか。

金沢駅前は平面的でありながらシンプルで分かりやすい導線設計が成されています。中央部分には広々とした歩行者空間が用意され、そこにはデザイン性を備えたもてなしドームと、シンボルとしての鼓門が据えられています。初めて訪れた人にも馴染みやすく、また印象的な駅前です。公共空間でありながら、わざわざ訪れたい名所のひとつになっています。

同じように駅前空間が魅力的な駅といえば、東京駅や京都駅があります。

金沢駅の場合はどちらかというと文化的にも京都駅の流れを汲んでいるような気がします。1997年に完成して賛否両論を巻き起こした4代目駅舎は、鉄骨とガラスで覆われた内部空間が特徴。歩行者空間を広めに設けている点や、市内交通手段として路線バスが発達し、駅前中央にバス案内所を据えている点も似ていますね。

鼓門・もてなしドームの画像

鼓門・もてなしドームの情報

住所 :石川県金沢市木ノ新保町2
最寄駅:JR金沢駅兼六園口(東口)からすぐ

※駅前広場にあるため24時間見学可能


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