今回は篠ノ井線の松本駅です。
特急あずさの終点としても知られる長野県下第二の都市、松本駅を画像とともに紹介します。

松本駅はJR東日本とアルピコ交通の駅です。
国宝松本城のある城下町、松本は長野県では長野市に次ぐ市街地を形成しています。表玄関となる松本駅も多くの路線が乗り入れるターミナル駅です。JR東日本では篠ノ井線と大糸線に加え、アルピコ交通上高地線の起点にもなっています。
東西自由通路を持つ橋上駅舎で、JRとアルピコ交通が共用で使用しています。改札口は3階中央に1ヶ所で、出口はお城口(東口)とアルプス口(西口)の2カ所。市街地に面しているのはお城口側には地上4階建ての駅ビルがあり、JR系列のMIDORIが入っています。

JR東日本の松本駅は篠ノ井線の所属。そのほか塩尻駅から甲府・中津川各方面から中央本線の列車も乗り入れてくるほか、糸魚川・信濃大町方面を結ぶ大糸線も当駅で分岐しています。
優等列車は東京方面を結ぶ特急「あずさ」、名古屋方面を結ぶ特急「しなの」が全列車停車します。篠ノ井線の塩尻~松本間は中央本線はほとんど一体化しており、特急「しなの」以外で中央本線から乗り入れてくる列車のほとんどは当駅で折り返します。そのため、篠ノ井線の運転系統は実質松本駅を境に分割されています。

大糸線は当駅が起点。ほとんどの列車が当駅始発ですが、朝夕の一部の列車は篠ノ井線や中央東線と直通運転をしているほか、毎日1往復のみ特急「あずさ」が南小谷駅まで乗り入れています。
地上に島式4面8線のホームがあり、東側から0~7番線の順に割り振られています。0、6、7番線は行き止りの切欠きホームで、0番線は当駅始発の中央本線直通列車、6番線は大糸線、7番線は上高地線専用です。
アルピコ交通上高地線は松本~新島々駅間を結ぶ地方私鉄です。
上高地線の松本駅はJR線と共用で、もっとも西側の7番ホームを使用しています。単線終点の新島々駅から、同じくアルピコ交通が運行する上高地・乗鞍方面への路線バスに乗り継ぐことができます。過去にはJRの臨時快速ムーンライト信州の到着に合わせて、登山利用者向けの早朝臨時列車も運行していました。

松本駅の開業は1902年。
国鉄篠ノ井線は篠ノ井駅側から順次延伸し、1902年の6月15日に西条~松本間が開業しました。同年12月15日には塩尻駅まで延伸しています。少し遅れて1915年に信濃鉄道(大糸線)、1921年には筑摩鉄道(上高地線)が開業して現在に至っています。
戦後は名古屋・東京方面を結ぶ優等列車が設定され、現在でも特急「しなの」と「あずさ」に引き継がれています。都市間輸送で高速バスが台頭してきた現在でも、特急列車は各方面で1日10本以上の高頻度で運転されています。
以前は、夏期の登山需要から大糸線方面を結ぶ夜行列車が松本駅にも停車していましたが、2018年夏のムーンライト信州の運転を最後に設定されていません。



松本駅のある松本市中心部は江戸時代から城下町があったため、街中に歴史的建造物や史跡が多く点在しています。また、長野県では長野市に次ぐ市街地があるため、個性的な飲食店やショップも点在しており街歩きに最適な街です。
観光名所の筆頭は間違いなく国宝・松本城。国内でも数少ない現存天守閣があり、内部の見学も可能。天守閣の頂上からは北アルプスの山々を眺めることができます。松本城の北側には旧開智学校があります。明治9年に建てられた疑洋風建築の校舎が現存しており、こちらも国宝に指定されています。
松本市は「松本まるごと博物館」といって街ぐるみで文化事業を推進しています。建築から工芸、考古など市内16カ所に博物館が点在。また、松本市美術館では市内出身の草間彌生作品を常設展示しています。

松本駅のスタンプは改札内に設置されています。
JR東日本長野支社の共通デザインで、 アルプスの山々と松本城天守閣が描かれています。上部には旧駅舎に掲げられていた扁額もデザインされており、この扁額は現在もお城口(東口)に掲げられています。









路線 :JR東日本 篠ノ井線、大糸線
住所 :長野県松本市深志1
開業日:1902年6月15日
訪問日:2009年7月20日、2014年8月6日、2015年1月10日