北鎌倉 建長寺を歩く~鎌倉五山第一位の禅寺~

北鎌倉を代表する寺院、建長寺。
五代執権北条時頼が、日本初の本格的な禅寺として蘭渓道隆を迎えて開山しました。
臨済宗建長寺派の大本山であり、鎌倉五山では第一位に定められています。

緑豊かな境内には三門をはじめとする重要文化財建築を擁しており、中国の禅宗寺院の影響を受けた伽藍配置もみどころのひとつ。

鎌倉幕府初期の史跡やが多い鎌倉駅周辺に比べて、北鎌倉は執権政治時代に隆盛した禅宗寺院が多く残るエリアです。
特に建長寺は北鎌倉駅前にある円覚寺と並んび、執権となった北条氏と禅宗文化の歴史を今に伝える場所として、必ず押さえておきたいスポット。
新緑から紅葉の季節まで、自然豊かな景色を楽しむことができますよ!

すぐわかる!建長寺

建長寺3つの特徴

■鎌倉五山第一位の禅寺

建長寺は鎌倉五山のなかでもっとも格の高い寺院に位置付けられています。
鎌倉五山とは室町時代に定められた禅宗(臨済宗寺院)の格付け制度で、建長寺から順に円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺の5つ。鎌倉に対して京都には京都五山が定められています。
現在も、臨済宗建長寺派大本山として12院の塔頭を持つ巨大な禅寺です。

■文化財級建築の宝庫

建長2(1253)年に創建された建長寺には、歴史的に貴重な建築が残されています。
現在は三門仏殿法堂唐門の4つの建築が重要文化財に指定されています。
残念ながら度重なる災害の影響で、すべてが後年の再建もしくは移築された建築。
もっとも歴史の古い梵鐘は建長7(1255)年のもので、国宝に指定されています。
参拝時には、これらすべての文化財の外観を見学することができますよ。

■禅寺ならではの緑豊かな境内

鎌倉市街に比べて山深い北鎌倉。
木々に囲まれた禅寺らしい景色を楽しむことができます。また、境内が広いことも特徴です。中心部は平坦ですが、最奥の半僧坊(奥ノ院)は山の中腹にあるため、山登り気分を味わうことができます!天気の良い日は富士山も望むことができるのでおススメです!

ベストシーズンとイベント

四季のベストは春と秋!

建長寺は年間を通して味わい深いお寺ですが、特におススメは
春は桜。総門から山門まで続く参道は桜並木になっており、満開の桜が美しいです。
秋は紅葉。北鎌倉では円覚寺と並ぶ人気スポットで、境内各所で見ることができます。
仏殿周辺や半僧坊など見どころは多くありますが、特に竜王殿(方丈)から眺める景色は美しく一見の価値があります!

秋の特別拝観 (宝物風入)

普段は見ることの出来ない寺宝や建築を公開する特別拝観。
建長寺では毎年秋に行われます。通例文化の日(11月3日)を含めた3日間限定で行われています。
普段は見ることが叶わない仏像や書物が文化財を見ることができるチャンスです。
別名「宝物風入」と呼ばれ、長いあいだ屋内で所蔵している寺宝の虫干しを兼ねています。
このイベントに参加するには、入山料とは別に特別拝観料が必要になります。
そのほか、不定期で山門楼上の特別拝観もありますが、頻度は高くないようです。

アクセスと拝観案内

アクセス

徒歩でのルート

JR横須賀線(湘南新宿ライン) 北鎌倉駅より15分

鎌倉駅のひとつ手前、北鎌倉駅。
東京や横浜方面から来た場合は、臨時改札口(東口)から出て線路に沿って進みます。
円覚寺を横目に線路沿いを歩いて、幹線道路(県道21号線)に突き当ったら左折。
幹線道路の緩やかな上り坂をしばらく進むと、建長寺の外門に到着します。
※多くの人が北鎌倉から歩いて向かうため、迷うことは少ないかと!

※鎌倉駅から歩くことも可能ですが、上り坂区間が多く30分ほどかかります。

路線バスでのルート

建長寺バス停は総門の目の前にあります

JR横須賀線(湘南新宿ライン) 北鎌倉駅より5分

大船駅発(北鎌倉経由)鎌倉駅行きの江ノ電バスが毎時3,4本運行されています。
北鎌倉駅は西口駅舎のすぐ目の前に「北鎌倉駅」バス停があります。
バスは1系統しか運行されていないので、乗り間違いはありません。
3停留所先の「建長寺」バス停で下車すれば、建長寺外門は目の前。

※鎌倉駅から向かう場合、北鎌倉経由の大船行きのバスに乗車して10分ほど。

拝観案内

【拝観時間】8:30~16:30
【入山料】 おとな300円・小中学生100円

総門で入山料を支払います。
境内最奥の半僧坊には天園ハイキングコースの出入口が設置されており、こちらから境内に入ることも可能です。特別拝観時には別途拝観料金が必要になります。