JR日光線 日光駅を訪ねる~クラシカルな駅舎の終着駅~

JR日光駅舎

JR東日本 日光線 日光駅

JR日光駅舎

日光駅はJR日光線の終着駅です。

1890年(明治23年)開業と歴史のある駅で、国有化以前に日本鉄道が東北線の支線として現在の日光線を開業したのが始まりです。当時の日光はお雇い外国人にも人気の保養地でもあることから比較的早い段階から鉄道が敷設され、東京からの優等列車も東北線経由で運転されていました。

現在の駅舎は1912年に建てられた2代目。

木造洋風建築で拡張高いデザインの駅舎は現役。JR東日本では現存する最古参の現役木造駅舎です。往時の日光駅は皇室や外国人観光客の利用を意識して設計されたため、1階には大正天皇をはじめ皇室が利用した貴賓室、2階には一等車利用者向けの待合室が設けられました。残念ながら貴賓室は非公開ですが、2階はギャラリーとして一般公開されています。

駅舎は2009年と2018年にリニューアルを実施しており、内外装ともにレトロ調で統一されています。特に2009年は日光線開業120周年ということもあり、車両や駅など路線全体でレトロ調への統一が図られました。

JR日光駅ホーム

駅舎は木造2階建て、みどりの窓口とツーリストインフォメーションセンター(観光案内所)を併設しています。ホームは相対式の2面2線構造で、列車は基本的に駅舎と直結した1番線から発着。2番線は跨線橋で繋がっており、日中の一部の列車以外使用されていません。日光線は4両編成ですが、ホームの非常に長く、優等列車が発着していた時代を忍ばせます。

東武日光駅舎

1929年に東武日光線が開通し、浅草駅から特急直通がするようになると東京方面から日光へのアクセスは東武線が優勢となります。国鉄は日光方面の優等列車を減らし、現在の日光線は普通列車のみローカル線となっています。

コロナ以前は「JAPAN RAIL PASS」を利用して旅をする外国人観光客なども日光線を利用する姿が見られました。追加料金不要の観光列車「いろは」を運行もされていましたが、新型通勤車両の導入に伴い2021年に引退します。

日光駅の画像

JR日光駅舎
リニューアル前の駅舎正面から(2011)
JR日光駅舎
リニューアル前の駅舎(2010)
JR日光駅舎
リニューアル前の駅舎(2010)
JR日光駅舎
リニューアル後の駅舎正面(2021)
JR日光駅改札口
駅舎1階 待合室や観光案内所が併設(2021)
JR日光駅ホーム
貴賓室入口のある1番線ホーム(2021)
JR日光駅ホーム
終着駅だが線路はしばらく先まで敷かれている(2019)
JR日光駅ホーム
奥の2番線は跨線橋で連絡(2019)
JR日光駅名標
リニューアル後の駅名標(2019)
JR日光駅名標
リニューアル後の駅名標(2019)
JR日光駅ホーム
1番線に停車中の205系普通列車(2021)
JR日光線いろは
観光用に改造された205系いろは(2019)
JR日光線車内
205系いろはの車内はボックス席中心(2019)

日光駅の情報&関連書籍

路線 :JR東日本 日光線
住所 :栃木県日光市相生町
開業年:1890年8月1日
訪問日:2021年8月28日ほか

日本の木造駅舎を知るならこの本!

鉄旅BOOKS『木造駅舎紀行200選』にはJR日光駅が紹介されています。

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路線の歴史や車両を知るなら「JR路線大全」シリーズがおススメ。『東北本線』の巻には日光線や日光線の駅について写真付きで詳しく紹介されています。

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以前、JTB時刻表で連載されていた「駅旅本線」を書籍化したものです。50ヶ所の厳選された日本の駅を写真付きで紹介しています。1駅につき見開き2ページで紹介しているので、写真も多く歴史などのコラムも充実しています。もちろんJR日光駅も登場します。