『まわりゃんせ』で伊勢鳥羽志摩を巡る旅③スペイン村と鳥羽水族館編

伊勢志摩旅行記その3

近鉄のフリーパス「まわりゃんせ」を利用した伊勢志摩旅行記です。 3回目の今回は「まわりゃんせ」を最大限活用して、志摩スペイン村と鳥羽水族館の2大観光施設を巡っていきます。

2日目(スペイン村と鳥羽水族館)

2月25日土曜日。晴れ。

伊勢志摩旅行の2日目となる本日は、賢島からスタートして志摩と鳥羽を観光ながら宿泊先のある伊勢市まで向かいます。中日は時間を気にせず丸一日観光できるのでいいですね。

近鉄志摩線普通列車

昨日に引き続き「まわりゃんせ」を利用できる観光施設を中心に巡っていきます。目的地は志摩スペイン村と鳥羽水族館。どちらも伊勢志摩エリアで有名な観光名所です。そしてどちらも通常の入館料金は高めなので、まわりゃんせを持っているなら必ず訪れたい施設です。

朝は早めに起きて、チェックアウト。

シャトルバスで賢島駅まで出て、普通列車で鵜方駅まで行きます。もちろん近鉄はまわりゃんせで乗車できます。フリーエリアは松阪~賢島駅。「まわりゃんせ」にはフリーエリア内で利用できる特急引換券が4枚付いているので、なるべく特急に乗車したいところですが、乗車区間が短いので普通列車を利用しました。ちなみに、今回の旅行で普通列車に乗車したのはこの1回だけでした。

まわりゃんせ豆知識 ④

・近鉄線は松阪~賢島駅が乗り放題
・エリア内の特急引換券が4枚付いている

スペイン村の実力はいかに?

志摩スペイン村メインゲート

鵜方駅で下車。

鵜方駅は志摩市役所のある市の中心地で、すべての特急も停車する主要駅です。駅前には観光案内所やレンタカーの営業所もあり、観光拠点にもなっています。志摩スペイン村へ向かう直通バスも駅前から発着しています。

駅を出てロータリーの左側、5番のりばからバスに乗ります。休日は毎時3本(平日は2本)運転しているようなので、あまり待たずに乗ることができました。もちろん、バスも「まわりゃんせ」で乗車できます。

バスに乗車する際は、パスポート裏面に有効期限が記載されているので、下車する時に乗務員に提示します。

志摩スペイン村内部

鵜方駅から13分で志摩スペイン村に到着。

こちらも近鉄の複合型リゾート施設で、遊園地のパルケエスパーニャ、ホテルスペイン村、温泉施設「ひまわりの湯」の3施設で構成されています。まわりゃんせでは遊園地とひまわりの湯が利用できます。

重要なのは遊園地は入園できるだけではなく、パスポートとして使えることです。ちなみに通常料金はおとな5,400円ですから、「まわりゃんせ」で入場できる施設の中でもっともお得です。園内ではアトラクションも乗り放題ですし、無料のショーは何度でも鑑賞することができます。

まわりゃんせ豆知識 ⑤

・スペイン村は1dayパスポートとして使える
・隣接する温泉施設 ひまわりの湯にも入館可能

志摩スペイン村その名の通りスペインをテーマにしたリゾート施設。

パルケエスパーニャは、スペインを再現した園内で舞踊や食事などスペイン文化に触れることができる国内では珍しい遊園地です。あまり事前情報なく訪れたのですが、園内のこだわりは私の予想を超えていました。

園内の建築からアトラクション、ショーまですべてスペインにまつわるものに統一されています。

ショップが軒を連ねるエスパーニャ通りを抜けた先にある、シベレス広場はまるでスペインのような街並み。建築様式やブロンズ像など随所に本場スペインの名所を模しているので、実際に現地に行ったことがあったり、海外文化がお好きな方はより楽しめるのではないでしょうか。

ちなみに園内に点在するスペイン名所の元ネタは、しっかりと公式サイトで紹介されていました。知らないと何気なく通り過ぎてしまうこともあるかもしれません。

園内も広いのでじっくり見れば1日楽しめそうですが、今回は半日しか時間がないので早回りで園内を巡っていきます。園内は沿岸部の高台にあるので所々で海も見えました。

園内にはスペインの歴史文化を展示するハビエル博物館も。

アルタミラ遺跡や中世ハビエル城を再現したエリアや陶芸、調度品、民族衣装などの展示。博物館だけで独立営業してもいいのでは?というような内容で、アトラクションを目当てに来場した人は不意を突かれること請け合いです。

博物館のほかにもスペインの文化遺産を大画面映像で紹介するカンブロン劇場もありましたが、時間の関係上観ることができませんでした。

サンタクルス通り

園内は街並みを眺めるだけでも面白いですね。

個人的には白壁の家々が再現された「サンタクルス通り」が好みでした。写真映えもするので、女子旅などでお互い写真を撮り合っている人もたくさんいました。

エルパティオのパエリャ

レストランではもちろんスペイン料理が中心です。

コース料理を提供する本格的なお店から、フードコートのような場所でカジュアルに食べることのできるお店まで色々とありました。スペイン料理といえばパエリア、ということで「エルパティオ」というお店でイベリコ豚ベーコンのパエリャを頂きました。1人前の可愛らしいパエリアパンに載ったカラフルな具材が可愛らしいです。

お店によってパエリアの具材は異なり、他には骨付きソーセージやイカ墨を載せたメニューもありました。

グエル広場画像

アトラクションは園内に点在していますが、「フィエスタ広場」という場所に集まっています。

時間は限られていましたが、どのアトラクションもそれほど待たずに乗れるので、絶叫系を中心にいくつか乗車。岩山を旋回するグランモンセラーや急流下りを楽しめるスプラッシュモンセラーは定番。

フィエスタ広場画像

一番スリルがあったのは吊り下げ式のジェットコースター、ピレーネでした。ピレーネ山脈をモチーフにした巨大なコースを100kmで走行します。レールが上部にあるため視界もよく、飛んでいるような感覚が最高でした。足はぶらぶらするので、靴を脱ぐと爽快感がアップすること間違いなしですね。

もちろん児童向けのアトラクションも多いので家族でも楽しめそうです。

フラメンコショーなどもパスポートで鑑賞できるので観たかったのですが、時間の都合があるので切り上げてスペイン村を後にします。

リベンジ!しまかぜの展望車両

まわりゃんせ裏面

鵜方駅まで戻って、次は鳥羽水族館へ。

鳥羽駅までは少し距離があるので、特急に乗車します。特急を利用する場合は座席指定が必要なので、パスポートに付いている「フリー区間用特急引換券」を切り取って窓口で座席指定を行います。

偶然、次に出発する特急は京都行きのしまかぜ。

1日目に展望座席に乗車できなかったので、空席照会をしてもらうと前から2列目が空いているとのこと。賢島発のしまかぜの場合、乗客の多くは鳥羽や伊勢市から乗車するため、ちょい乗りであれば当日予約でも乗車できる可能性があるようです。

特別車両料金を追加で支払って特急券を発券してもらいます。

まわりゃんせ豆知識 ⑥

・ 特急引換券は窓口で渡して座席を指定
・ 特別車両料金を支払えばしまかぜにも乗車可

観光特急しまかぜ展望車両

14時55分発のしまかぜに乗車。

先頭の6号車は床の位置が他の車両よりも高いので、客席に行くまでに階段があります。前から2列目でもしっかりと前展望を楽しむことができました。鳥羽駅までは1駅ですが、志摩線はほとんど単線なのでわりとゆっくりと走行します。

しまかぜ車内販売

車内販売でエスサイダーを注文。

明治期から伊勢の問屋街・河崎の商店で販売されていたサイダーを復刻したものなのだとか。伊勢志摩エリアを中心に流通しているようなので、一度飲んでみたかったのです。さっぱり爽やかな味わいでした。

くつろいでいると、あっという間に鳥羽駅に到着です。

ジュゴンもいる鳥羽水族館

鳥羽水族館館内画像

鳥羽水族館は鳥羽駅から徒歩10分ほど。

向かう途中の国道沿いは鳥羽湾めぐりの観光船のりば、ミキモト真珠島の入口などがあり賑わった雰囲気です。ちなみにどちらも「まわりゃんせ」で利用できます。

鳥羽水族館にはもちろん「まわりゃんせ」で入館します。通常の入館料は大人2,500円なのでかなりお得ですね。

中部エリアでも有数の規模を誇る水族館で、約1,200種の生き物を飼育。日本の水族館では飼育種類数日本一なのだとか。また、国内でも数少ないジュゴンやラッコなどの哺乳類も多く飼育していることで有名です。

まわりゃんせ豆知識 ⑦

・ 鳥羽水族館に入場できる
・ 隣接するミキモト真珠島や鳥羽湾めぐりも利用可

館内は生き物の種類や環境ごとに12カ所のエリアに分かれています。メイントリートと呼ばれる通路に面してそれぞれのコーナーの入口があるため、順路がなく好きなエリアから見学することができるのが特徴です。

海洋生物や淡水魚だけではなく、へんな生きもの研究所やザリガニコーナーなど展示の振り幅も広いです。ほとんどが屋内展示ですが、セイウチやカワウソが飼育されている水の回廊は屋根付きの屋外にありました。

ひと通り館内の展示を見て私が思ったのは、生き物たちとの距離が近いことです。飼育する水槽を細かく分けたり、目線や距離など展示環境も工夫しているので、動きの多い動物もなるべく近くで見学できるようになっていました。

個人的には3階にある「奇跡の森」展示が好みでした。爬虫類や両生類を展示しているコーナーで、吊橋や岩場を探検しながら見学できるようになっていました。イグアナやワニも迫力がありますが、珍しくスナドリネコも飼育されています。ネコ科ですが日中に元気に動き回っている姿も印象的でした。

様々な展示室があるのでそれぞれ、お気に入りの場所が見つけられるのではないでしょうか。

大人気!ラッコのメイちゃん

もうひとつ、鳥羽水族館で忘れてはいけないのがラッコ。

鳥羽水族館では2頭のラッコが飼育され、白っぽい色をした「メイちゃん」がとても可愛らしいのです。かなり芸達者なところもあり、1日3度あるお食事タイムには人だかりができます。私たちも閉館間近の16時20分の回を見学しましたが、開始前から水槽の前で待っている方たちがいました。

おなかの上に貝を載せながら泳いだり、飼育員さんとハイタッチしたりと愛嬌を振りまいてくれました。

最近では鳥羽水族館公式youtubeチャンネルでメイちゃんの姿を拝むことができます。

本当にいい時代になったなあと思っています。そのほか鳥羽水族館の生きものたちの映像もアップされているので時々見ていますが、最近はバイカルアザラシの赤ちゃんが人気のようですね。

鳥羽のラッコポスト

かつてラッコは日本中の多くの水族館で飼育されていましたが、繁殖の難しさもあり現在国内では4頭しかいません。生息数の激減による絶滅危惧種指定されたこともあり輸入も困難なため、飼育されている個体の高齢化も進んでいます。

そのなかでも鳥羽水族館は2頭のラッコが暮らしているので、ラッコの聖地になっています。これからも長生きしてほしいものです。

閉館時間の17時ギリギリまで水族館を満喫して、鳥羽駅に戻ります。

2日目は伊勢市郊外に宿泊

近鉄22000系 新塗装

今夜の宿泊先は伊勢市内にあるので、もう一度近鉄に乗って宇治山田駅を目指します。また少し距離があるので特急に乗車します。鳥羽から宇治山田駅は特急で2駅、所要時間は15分ほど。

駅前で夕食を済ませてから、宿泊先へ。

予約したホテルルートイン伊勢は駅から離れた場所にあるので、タクシーを利用。駅周辺で大浴場付きのホテルが少なかったため少し郊外まで行きました。

この日は1日移動してばかりでしたが、最終日の3日目は主に路線バスを利用してお伊勢参りをします。