『まわりゃんせ』で伊勢鳥羽志摩を巡る旅② 賢島観光編

伊勢志摩旅行記その2

近鉄のフリーパス「まわりゃんせ」を利用した伊勢志摩旅行記です。前回は京都駅から特急しまかぜに乗って賢島駅に到着するまでを紹介しました。今回の2回目は「まわりゃんせ」を使って賢島を観光していきます。

1日目(賢島観光)

京都駅発の特急しまかぜは12時47分に終点、賢島駅に到着しました。

賢島駅は近鉄志摩線の終着駅ですが、駅周辺はあまり栄えていません。駅構内にあるのは特急券が購入できる駅窓口と、コインロッカー、コンビニ(ファミリーマート)くらい。隣には大きなロータリーがあって、各旅館やリゾート施設の送迎バスが発着しています。賢島はリゾート地なので駅は乗り継ぐための中継地といった存在のようです。

さて、1日目の午後は「まわりゃんせ」を活用しながら賢島を観光します。賢島周辺で入場できる施設は志摩マリンランドと賢島エスパーニャクルーズの2ヶ所です。どちらの施設も賢島駅から徒歩で行くことができます。

※志摩マリンランドは残念ながら2021年3月に閉館しました

惜別!志摩マリンランド

志摩マリンランド外観

最初に訪れたのは志摩マリンランド。

賢島駅前から坂道を上ってすぐ目の前にある、大きなマンボウのモニュメントが印象的な水族館。マンボウのモニュメントが可愛いので以前から1度訪ねてみたいと思っていたのです。この施設は近鉄グループが運営していることからも、「まわりゃんせ」を使って無料で入館することができます。

残念ながら2021年3月末で閉館してしまったため、現在は利用することができません。伊勢志摩エリアは沿岸部のため海洋生物を展示する施設が多くあります。現在は他に鳥羽水族館や伊勢シーパラダイスがあります。鳥羽水族館は「まわりゃんせ」で入館することができます。

ここはモニュメントからもわかるようにマンボウ飼育で有名な水族館です。紀伊半島や志摩半島ではマンボウの水揚げが多く、食用としても流通しているということを何処かで見た記憶があります。

建物は比較的年季の入った施設ですが、個性豊かな生き物が多く飼育されています。らせん状の回廊に展示された水槽を見ながら進んでいくと、中央にマンボウの巨大水槽があります。

マンボウは大きな水槽で5匹飼育されていました。

ゆるい容姿が可愛らしいマンボウですが、その生態はまだよくわかっていないことが多いそう。日本でも展示している水族館は意外と少なく、5匹飼育しているのはかなり珍しいです。関東では茨城県のアクアワールド大洗が有名なので、学生時代に見に行ったことがありましたっけ。

ゆらゆらと漂うように泳ぐマンボウは非常に可愛らしいです。

館内には懐かしの記念メダル販売機の姿も。

以前は観光施設に行くと必ず設置されていたメダル販売機ですが、最近ではめっきり見なくなりました。自販機でメダルを購入したあと、隣にある刻印機でメダルに日付や名前を入れることができます。結局購入しなかったのですが、やっておけばよかったと今は思います。

レジャーが盛んだった1970~1980年代頃には日本に様々な観光施設が建てられましたが、その雰囲気を今に残す施設は少なくなっています。リゾート地にある水族館も施設の老朽化や来場者の減少から閉館する場所も増えています。

平日ということもあってか、館内に人の姿はまばら。

古い角質を除去してくれることで有名なドクターフィッシュの水槽もありました。都市部の水族館や温泉施設ではだいたい有料で体験できるのですが、ここではなんと無料。他に体験している人もいないので、手を入れると一瞬で群がる魚たち。感想としては痛くはないですが、少しくすぐったいような感じ。いい経験をしました。

館内から外に出ると、志摩半島の英虞湾が一望できます。複雑に入り組んだ海岸線と穏やかな海、風光明媚ですね。気候もいいので、この地域では昔から真珠や牡蠣、海藻類の養殖が盛んなようです。

海の生き物たちを眺めたあとは、もう少し海の近くに行ってみましょう。

あご湾遊覧

あご湾画像

次に訪れたのは賢島港。

一度、賢島駅まで戻ってロータリーとは反対側にある階段を下りていくと賢島港があります。猫の額ほどの小さな港町ですが、あご湾の遊覧船や前島半島を始めとする近隣の港への定期航路が発着しています。

「まわりゃんせ」では遊覧船・賢島エスパーニャクルーズが1回乗車可能なほか、定期航路は乗り放題です。

今回は英虞湾を一周する賢島エスパーニャクルーズに乗船します。

こちらの航路も近鉄の関連会社、志摩マリンレジャーが運営。基本的には箱根の芦ノ湖遊覧船を思い起こさせる豪華な大型遊覧船・エスペランサ号が運航しています。

しかし、残念ながら当日は大型遊覧船は運休。定期航路で使用される小型遊覧船「さきしま」による代走運航でした。想像していた船とは180度違うものでしたが、これも珍しい経験なのでアリ。日の傾いた英虞湾をゆっくりと周遊します。

真珠モデル工場

途中に真珠モデル工場という施設に立ち寄るため下船します。

小屋のような施設で真珠の核入れ作業の実演を見せてくれました。真珠の養殖が盛んな伊勢志摩ならではの施設ですね。

賢島港

モデル工場の桟橋から対岸に白い建物が見えました。あとで調べてみると志摩地中海村でした。地中海を模したリゾートホテルで、日帰りでの見学もできるそうですが、乗用車がないと行くことが難しい場所なので今回の旅では行きません。

約50分の周遊を終えて賢島港に帰港。

冬場のため、日がかなり傾いてきたのでそろそろ1日目の宿泊先へ向かいましょう。

まわりゃんせ豆知識 ③

◆賢島エスパーニャクルーズは1回乗車可
◆あご湾定期船は期間中乗り放題

都リゾート賢島に宿泊

1日目は都リゾート賢島という施設に宿泊します。

こちらも近鉄グループ会社のリゾート施設で、宿泊当時はプライムリゾート賢島という名前でした。伊勢志摩エリアの観光は主に近鉄の縄張りなので、多くの近鉄グループ施設があります。

賢島駅からは距離があるので、駅前から出ている無料シャトルバスを利用して向かいます。予約不要で毎時2~3本ウ運行しているので便利でした。マイクロバスは志摩観光クラシックホテルを経由して約7分ほどで到着。ちなみに施設自体は対岸の半島にあるので、賢島の島内にあるわけではありません。

都リゾート賢島は地中海を意識した白壁のリゾートホテル。

基本的には会員制のホテルなので一般の宿泊料金はかなり高め。今回は優待券を利用して素泊まりで宿泊です。館内は海に面した部屋やメゾネットタイプなど様々な種類の客室がありますが、優待券の場合は基本的に中庭に面した内陸側のお部屋です。客室や調度品も地中海風に統一されています。

賢島の星空

夜になると館内から眺める英虞湾も美しいですが、星空もまた綺麗。周辺の人工的な明かりも少ないので、客室のベランダからも星空鑑賞ができました。

さて、1日目はこれにて終了。

翌日も引き続き「まわりゃんせ」を利用して、志摩スペイン村と鳥羽水族館を巡ります。